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大鹿村の井上欣一さんが能面で大賞

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 人間国宝の能楽師らが審査に当たる「第11回島熊山(しまくまやま)能面祭」(8月20日・大阪府豊中市)で、大鹿村鹿塩に工房「柿其(かきぞれ)」を構える井上欣一さん(69)が大賞「梅若玄祥賞」を初受賞した。優れた古面をつけ慣れている能楽師の厳しい審査を受けた上での評価に、井上さんは「受賞は名の知れた人ばかりなので驚いている」とうれしそうに話した。

 同能面祭では過去3度入賞経験がある。今回は「きりっとした美人顔」をテーマに小面(若い女の面)を製作。昨年末に着手し、今年1月には一度完成したが、6月まで何度も修正を重ねた。

 同能面祭は全国の能面製作者から舞台で使える能面・狂言面を募集し、人間国宝の梅若玄祥さん、大槻文蔵さんら能楽師が審査する。審査員からは「口と彩色が非常によく、少し手直しすればすぐにでも使用できる」と評価された。

 大阪府出身。28年間勤めたデザイン関係の会社を退職後、木曽郡上松町の上松技術専門学校で木工技術を学び、2004年に工房を開設した。

 当初は漆の器などを手掛けていたが、08年に同村に活動拠点を移した以降、会社員時代に興味を持ったという舞楽面や能面などの面創りに専念。13年には瑠璃寺(高森町)の陵王面を奉納した。

 また11年には金沢現代美術展優良賞を受賞するなど、これまでにも様々な賞を受賞している。

 今後について、井上さんは「今も残っている優れた古面に、どれだけ近づけるか挑戦したい」と抱負を語った。

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