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さくらさん追悼コーナー人気 諏訪市図書館

さくらさんの追悼コーナー。生徒が随筆と出合い、読書の幅を広げている=諏訪清陵高と付属中の共同図書館

小学生の女の子を主人公にした漫画「ちびまる子ちゃん」などの作者さくらももこさんが亡くなって1カ月が経ち、改めてその作品の魅力が注目を集めている。諏訪市図書館では没後に随筆作品70冊を集めた追悼コーナーを作ったところ、一時すべて貸し出された。同市内の中学、高校の図書館でも生徒の興味を引き、さくらさんのエッセーが授業に使われる事例も出ている。

さくらさんは8月15日に亡くなった。同市図書館は訃報のあった翌日の29日、蔵書を入り口付近の棚に並べた。利用者の関心は高く、数日後にすべて本棚から消えたという。「まさかこんなに貸し出しが増えるとは思わなかった」と司書の宮坂美穂さん。「60~70代の女性が多く借りている。アニメのちびまる子ちゃんが始まった頃、子どもと見ていた世代には懐かしいのでは」と話した。

諏訪清陵高校・諏訪清陵高校付属中学校は、エッセー8冊を集めて展示した。司書の松井正英さんは「コーナー設置後、貸出件数が伸びた。新刊ではないのに貸し出しが増えるのは珍しい」と語った。

同付属中学国語科の武井淳子教諭は、授業で代表作「もものかんづめ」の読み聞かせをした。さくらさんが水虫治療のためにあれこれ試し、最終的にお茶の葉に行き着くエピソードを抜粋したところ、生徒は強く関心を示したという。「教科書で扱っている随筆文にはない、独特の言い回しと砕けた文体が親しみやすいみたい。途中で切り上げようとしたら生徒から最後まで読んでと要望があった。漫画家だけでなく随筆家としても知ってほしい」と期待した。

同付属中1年生の有賀未紗さん(13)=茅野市=は、武井教諭の授業を受け、図書館で「たいのおかしら」を借りた。漫画家のイメージしかなかったといい「エッセーには共感できる日常が描かれていて、笑いながら読んだ。こんなに面白い人だったのかと思った」と魅力を語っていた。

諏訪二葉高校も、普段は本棚にある蔵書を1カ所に並べた。諏訪南中学校は、さくらさんの死因が乳がんであったことから、がんに関する書籍を一緒に置き、生徒の関心を高めている。