制服まとめ
2018年09月19日付

どこからだろうか。夜風に乗って、トコトコトン―と聞こえてくる太鼓の音。秋祭りに向けて、年番耕地の氏子たちが練習しているのだろう。お祭りのお囃子は秋の音。この夏の暑さに参っていただけに、遠くの方でかすかに響く音を耳にするだけでほっとする▼マンネリが嫌われる市民まつりとは違って、地域の神社のお祭りは伝統や習わしのようなものが大事にされている。神々に奉納するものならなおさらだ。例えば獅子練りにしても地域ごとに特徴があるそうで、師匠と呼ばれる人たちがそれをきちんと次の世代に伝えている▼伝承や広がりという意味では、年番というやり方もいいのかもしれない。3年だったり5年だったり、間隔はさまざまだが、前回の記憶がなくならないぐらいのタイミングでやってくる。お互いに顔と名前が一致する小学校や中学校のつながりが切れない程度の間隔でもある▼駒ケ根市の大御食神社では16日が例大祭の宵祭りだった。年番の上赤須は300人の行列を仕立て、300年以上も続くとされ、市無形民俗文化財に指定されている伝統の獅子練りを奉納したそうだ▼本紙を飾った写真は、獅子練りの行列を華やかにする子どもたちの傘踊りの場面だった。年番との巡り合わせで、子どもの頃に行列に参加できる回数は限られてくる。秋祭りの記憶は古里の記憶となって、より強く意識に刷り込まれていくことだろう。