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 介護福祉士を養成する専門学校や大学で学ぶ外国人留学生が急増している。

 公益社団法人「日本介護福祉士養成施設協会」の調査によると、今年4月に入学した留学生は1142人で、前年から倍増した。全入学者の6人に1人を外国人が占めるという。

 介護福祉士は、介護の専門的な知識と技術がある人を認定する国家資格。介護現場で中核的な役割が期待される。

 団塊の世代が75歳の後期高齢者となる2025年には、介護人材が全国で約34万人不足すると見込まれる。介護福祉士のニーズは高まる一方だ。

 留学生増加の背景にあるのは、外国人労働者の受け入れ拡大を目指す政府の方針だ。

 以前は養成校を卒業しても日本で働けなかったが、16年秋に改正入管難民法が成立し、17年9月に施行。介護の在留資格が新設され、介護福祉士になれば働けるようになった。

 一方で日本人入学者が大幅に減少し、5年前の半分以下になっていることも見逃せない。

 介護職は仕事の負担が大きい割に、賃金が全産業平均より10万円以上低い。雇用情勢が厳しい時は介護職が仕事を求める人の受け皿になっていたが、景気回復が続いて人気は急落した。

 深刻な定員割れに陥っている養成校が、生き残りをかけて留学生に活路を見いだす-。留学生の急増にはそうした事情もある。

 留学生は今後も増え続けそうだが、介護職が外国人による安い労働力に置き換えられ、固定されることにならないか。

 人手不足の解消を急ぐあまり、働く人の環境整備がおろそかになってはならない。介護人材の確保に向け、賃金など働く条件の見直しが急務だろう。

 少子高齢化や人材不足は日本だけの問題ではない。人材獲得を巡る国際的な競争は激しくなってきている。

 ドイツは介護分野の担い手を東欧諸国に頼っていたが、最近は英国や米国との奪い合いになっている。香港やシンガポール、台湾は、フィリピンやインドネシアなどからの人材確保に乗り出した。

 日本では、外国人労働者政策に関して政府の腰が据わっていない。取り組みは遅れていると言わざるをえない。

 外国人労働者にとって魅力ある国になるよう環境整備が必要だ。それには生活者として受け入れる視点が欠かせない。

[京都新聞 2018年09月19日掲載]

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