制服まとめ
コミュ苦手な生徒にアイスブレイク 高校で導入増える : 京都新聞
割り箸を使ったアイスブレーキングに取り組む生徒たち。ペアを組んだ相手と呼吸を合わせて力加減を調整するのが難しいという(京都市北区・清明高)
割り箸を使ったアイスブレーキングに取り組む生徒たち。ペアを組んだ相手と呼吸を合わせて力加減を調整するのが難しいという(京都市北区・清明高)

 授業や海外留学生との学習を行う前に、緊張をほぐすためにゲームのような活動を取り入れる高校が増えている。氷を溶かすイメージから「アイスブレーキング」と呼ばれている。次期学習指導要領で重視される「主体的・対話的で深い学び」につなげるため、生徒同士の距離を縮め、活発な議論や活動を促すのが狙いだ。コミュニケーションの苦手な生徒にはトレーニングの機会にもなっている。

 京都市北区の紫野高は5年前から、1年生が入学後最初の「総合的な学習の時間」の授業で、4人組みになって新聞紙で作ったタワーの高さを競う活動に取り組んでいる。3分間で「作戦会議」をし、はさみ、のり、輪ゴムを使って10分間でタワーを作る、という内容だ。

 同校は地球規模の問題に対処できる若者の育成を目指す「ユネスコスクール」の認定を受けており、普段の授業でも国連の「SDGs(持続可能な開発目標)」などをテーマに議論する機会が多い。1年飛田駿吾さん(16)は「初めは相手がどんな人か分からなくても、温かい雰囲気が生まれる」と話す。

 南区の鳥羽高は7月、海外留学生とともに課題研究学習を行う「鳥羽グローバル・サミット」を実施した際、ジェスチャーで英単語当てるクイズなどを行った。企画した桂カイ教諭(28)は「最初にワンクッションあることで、授業がスムーズに進む」と強調する。1年三宅良太さん(16)は「留学生と会話が弾み、母国について雑談で紹介しあえた」と喜ぶ。

 アイスブレーキングの普及に取り組んでいる「アイスブレイク協会」(下京区)は「組織の関係性が良くなるとともに、『素の自分』を出しやすくなる。自分の行動パターンに気づくなど、自身を振り返るのにも有効だ。対話的な授業が求められている学校からの問い合わせも多い」という。

 コミュニケーションが苦手な若者のため同様の活動を取り入れる学校もある。北区の清明高は7月、不登校経験者が多い愛知県・刈谷東高の兵藤友彦教諭(53)を招いて実施。1年生が2人一組になって呼吸を合わせ、目を閉じたまま割り箸を指で支え合って体を回転させたり、目隠しした仲間の手を引いて誘導したりする活動を行った。

 その間、兵藤教諭は生徒に「口がうまい人間だけが偉いわけではない」「心地よい空間を作って」とメッセージを伝え続けた。力を合わせるタイミングがなかなか合わず苦戦する生徒もいたが、成功すると周囲から「やった、できたやん」と歓声が上がった。

 兵藤教諭は「インターネットの広がりなどで人と人との『生』の接触はなくなってきている。互いに傷つけない距離をとり、相手も自分も大事にすることを学ぶことで、言葉によるコミュニケーションの土台をしっかりさせることが重要だ」と強調する。

沖縄戦の闇に迫るドキュメンタリー映画 京都で29日上演 : 京都新聞
2018年記事一覧
2017年記事一覧
2016年記事一覧
2015年記事一覧
2014年記事一覧
2013年記事一覧
2012年記事一覧